こんにちは!ゼロカラカンパニーの月岡です。
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夏到来
湿度が高すぎる、あまりにも。
事務所では24時間エアコンと除湿機をかけっぱなしにしている。湿気で不具合が生じたギターの修理代は信じられないほど高い(しかも1ヶ月くらい戻ってこない)ので、それと比べれば6〜9月の季節性電化製品稼働代など安いものだ。幸いにもうちの事務所は狭いので、肝心の電気代(=罪悪感)も最小限に抑えられるのが良い。
しかし、そんな事務所にこもっていると、外出時に完全に”やられて”しまう。この記事は仙台駅前のカフェで書いているのだけど、移動中に背中から滝のような汗が排出され、ハンカチで拭けども拭けどもとめどなく流れ落ちてきて困った。そのせいで席についてもしばらくは背もたれに寄りかかれないし、何なら席に座るのも申し訳ないくらい私という人間自体が湿っている。人でさえこんなに苦しいのだから、事務所のエアコンと除湿機を切ったりしたらギターは即死だろう。コンデンサーマイクも道連れだろう。
学生の頃、エアコンの無い部屋に住んでいた。室温は夏に30度を超え、冬に10度まで下がった。立地だけは良かったので宅飲みで頻繁に利用され、夏休みには6畳間に男が4人集まって飲んだりした。今思えばよく誰も倒れなかったと思う。今は絶対できる気がしない。この10年で間違いなく日本は暑くなっているし、私の耐久力は落ちている。
あの頃部屋に出しっぱなしにしていたギターは、今はもう弾けないくらい傷んでしまった。可哀想だから修理に出したいけれど、そもそも直せるコンディションなのかが疑問だし、手遅れですなんて言われた日にはショックで泣いてしまいそうで、いまいち足を踏み出せないでいる。
最近、YouTubeに出る服装を変えた。襟付きのシャツからTシャツに。これには理由が2つあって、1つ目が「固いイメージを払拭したいから」、つまり、今までの【DTM講師の月岡先生チャンネル】から【ミュージシャンがDTMのことを教えてくれるチャンネル】にブランディングを変える目的がひとつ。
そしてもうひとつが、「暑くてシャツが着れないから」だ。私は人より発汗量が多く、夏に2枚以上の布を纏うことができない。ユニクロの発明”エアリズム”も私には効かない。あんな布切れでは吸収しきれない量の汗をかくので。私こそがエアリズムキャパオーバー男である。
去年の夏は仕事場が自宅内にあり、外に出ずに済んだためシャツ(エアリズムとシャツの重ね着)を着れたのだが、今年は自宅と事務所の場所が別になり、朝の移動が生まれてしまったが故に、一枚で着れるTシャツしか着れなくなった。それでも事務所に着くと背中はびちゃびちゃになってしまうので、本音を言えば上裸で出勤したいところだ。しかし、”自称フリーランス男性”として夕方のローカルニュースに出たくないのでそれは我慢している。事務所に着いたらまずエアコンの風を直に浴び、背中をパタパタしながらタオルで汗を拭き取るところから私の仕事は始まる。汗がひいたら動画を撮れるようになるし、ギターを触っても良くなる。
事務所はシャワーが使えない。ユニットバスはあるのだけど、トイレだけ使っており風呂部分は物置にしている。事務所を探す際に「事務所で風呂入らんやろ。風呂場を物置にすれば狭い物件でもOKになって家賃節約できるし良いじゃないか」と考えたためこうなっている。結果として風呂場は良い物置になったが、最近は朝から汗だくなので、出勤後にシャワーだけでも浴びたいと思っている。これはちょっと想定してなかったな……。でも今さら物置を解放することもできないので、それが叶うことはない。
あれ、書きながら思い出したけど、そもそも事務所はガス引いてないからお湯が出ないんだった。
論外だった……。
事務所は普通の賃貸マンションなので、ほとんどの人は普通に住居として借りている。最近、大学が夏休みに入ったからか、よく昼間に大学生らしき住人を見かけるようになった。おそらくだが、このマンションには大学生が多いのだろう。家賃もかなり安いし、近くに大学もあるし。最近まで自分も大学生だった気がするが、卒業したのがもう6年前らしい。
もうすぐ自分が30歳になる自覚がまったく持てない。30歳って、自分が大学生の頃は普通に”おっさん”だと思ってたな。言い方を良くすれば”ちゃんとした大人”だと思ってた。でもいざ自分の番になると、自分のことをちゃんとした大人だなんて全然思えない。だって私は、特定の団体にも所属せず、どこからも月給を得ず、不定期で仕事らしいことをして、日々YouTubeの動画や音楽を作って、夜遅くまで起きて朝は遅くまで寝て、ほぼ毎日酒を飲んで、大学生の延長のような生活を未だに続けているから。
月岡彦穂は若くして起業して、結婚して、東京でワンマンライブもやって、はたからは順風満帆に見えているのかもしれないけど、自分的には全然そんなことなくて、毎日毎日焦っている。「この人生で本当に合ってる?ある日突然全部終わってしまうのでは?」と。こんな人生が続くわけないとどこかで思っているのだろう。一生懸命働いても、音楽を作っても、人と酒を飲んでも、どこか実感と所在がない。子供の頃、母親からよく「あんたはぼーっとしてる」と言われたが、あれは本質をついていたと思う。私は子供の頃も、大学生の頃も、今も、ずっとぼーっとしている。夏の暑さにやられているのか、そういう人間なのか、今は暑すぎて判断できない。