こんにちは!ゼロカラカンパニーの月岡です。
ゼロカラシティにご参加いただきありがとうございます。
このコラムは、ゼロカラシティのメンバー限定コンテンツです。内容はメンバー以外に漏らすことのないようお願いします。
さて、今回のテーマは「クランとリオンに学ぶ『ギブアンドテイク戦略』」です。
コラボしてみて
先日、DTM系YouTuberの「クランとリオン」さんとコラボしました。
お互いに5つの質問をするこの動画。もうご覧になりましたか?
今日は動画内でクランさんがおっしゃっていた「YouTubeを始めた理由」「2年目の戦略」がとても面白かったので、そこを解説していきます。
YouTubeを始めた理由
クランとリオンさんがYouTubeを始めた理由は、「音楽で売れるため」らしいです。
この答えが意外な方も多いのではないでしょうか?
なぜなら一見、目的と手段が乖離しているように見えるからです。
クランとリオンさんは初心者にDTMの使い方やTipsを教える、うちと同じ「教育」のチャンネルです。音楽で売れたいなら、つくった音楽を発信するチャンネルにすればいいのに…。そう思った方も多いはずです。
でもクランとリオンさんは、そうは考えなかった。ここには、ある一人の優秀なアドバイザーの存在がありました。
それが、「事務所の大人」です。
インタビューの中で話していた通り、クランさんはリオンさんを連れて某音楽事務所にいきました。「俺たちを所属させてくれ」という直談判だったらしいです。
しかし答えはNO。事務所の大人はピシャリと二人を拒絶し、こう言ったそうです。
「無名の君たちが売れるわけない。YouTubeでもやって、知名度を上げてから出直してきて。」
…さて、ここからは私の予想ですが、クランさんとリオンさんはおそらくお若い方達です。20代前半か、もしかしたら10代かもしれません。
それは二人の動画のユーモアの雰囲気や、会話から滲み出るオーラ、言葉使いや微妙なニュアンスなど、なんとなくの雰囲気で私が予想したものでしかないのですが、まあ多分当たっていると思います。オンラインで人と喋りまくっているので自信あります。二人はかなり若いはずです。
YouTubeを始める前の、どこの馬の骨かもわからない若者二人なんて、事務所的にはNOに決まっています。しかし、二人が他の若者と違った(であろう)ところは、「二度直談判した」ところだと私は踏んでいます。
実はリオンさん(男)は、一度ソロで直談判してフラれています。その後でクランさん(女)を連れて、もう一度直談判しに行った結果、言われたのが先の言葉だったというわけです。
事務所の大人から見ても、「そこらへんの若者よりは骨がある」と思ったはず。でも、まさかその勢いだけで所属させるわけにはいかない。そう考えた結果、言い方は悪いですが「断る大義名分」として出てきたのが、「YouTubeでもやって、知名度を上げてから出直してきて。」だったのではないでしょうか?
…私は、そのように予想しています。(念のため書いておきますが、あくまで「予想」であり、ゼロカラシティ通信は「他言無用」ですからね!)
事務所の大人は、おそらく「いなした」のでしょう。「YouTubeでもやって、知名度を上げてから出直してきて。」は、言い方を変えれば、「やれるもんならやってみろ。」です。
事務所ともなればまず間違いなくYouTubeはやっている、あるいはやろうとしている、あるいは過去にやって失敗しているでしょうから、YouTubeを伸ばす大変さも十分に知っている上での、先の発言です。これが「いなし」であることは、誰の目にも明白です。
クランとリオンさんのすごいところは、この「いなし」を受けて、ちゃんとYouTubeを始めて、そして成功しているところです。
ここからは、彼らの華麗な戦略についてお話しします。
2年目の戦略
クランとリオンさんは、事務所の大人の言うことをまっすぐ受け止めて、YouTubeを始めました。
…まず言いたい。始めるの、すごくないですか?
みなさんなら始めますか?事務所に行って、フラれて、「YouTubeでもやってみな」と捨て台詞を吐かれて、それで素直に始めますか?
少しでも性格がひねくれていれば「なんだあいつ」「大人はこれだから…」と拗ねてYouTubeなんて始めないでしょう。正直、お恥ずかしい話ですが、私が同じ状況だったらプイと拗ねてしまっていたと思います。
だからまず、この流れでYouTubeを始めること自体が「見事」なのです。そこがまず、クランとリオンさんが頭一つ抜けた要因だったのです。
ここで、鍵となるのは、事務所の大人は確かに「いなした」けれど、間違ったことは言っていないという点です。
「売れたきゃYouTubeを使って有名になれ。話はそれからだ」は、ぐうの音も出ないほどの正論です。今の時代、SNSのフォロワー数は立派なステータスで、フォロワーが1万人いるだけで入れる会社も山ほどあります。事務所への所属がSNSのフォロワー数を加味している(まして人気商売ですから、一般企業よりもかなりそこに比重を置いている)ことは、安易に想像できます。
事務所の大人は、正しいアドバイスをしたのです。だから、真にうけて実践すればそりゃあ成功します。そして、大抵の人間がそれができない(拗ねて始めないか、始めても伸びない)中で、クランとリオンさんは、「始めて」「成功した」のです。
彼らのすごさが、伝わってきましたか?
彼らは、1年間で8000人フォロワーを増やし、そのフォロワーたちに向けて今度はいよいよ音楽を発信しています。ここから、彼らが本当にやりたいことが始まるのです。
なぜ成功したのか?
では、クランとリオンさんは、なぜ無名の状態から1年間でフォロワーを8000人も増やすことができたのでしょうか?
理由は明確です。「需要のあるコンテンツを出していた」からです。
世の中のコンテンツは、需要と供給で成り立っています。「ほしい人」がいて、「あげる人」がいる。この両者が出会うことで、コンテンツは初めて人から人に渡っていきます。
事務所の大人が言っていた「無名の状態で曲を出しても売れない」は、つまり、「君たちの供給を欲しがる人はいない」という意味です。
そりゃあそうですよね。だってみなさん、たとえば駅前で知らないおじさんから「今度ライブやるんで来てください!」と言われて、行きますか?
…絶対に行きませんよね。だって知らないおじさんですから。そのおじさんのライブが良い保証なんてどこにもないし、おじさんにお金を落とす義理もないし、何より大切な時間をそんなギャンブルに使うのは、まっぴらごめんです。
コンテンツは、需要のある場所に届けなくてはなりません。ゼロカラカンパニーでも「レッスン系」の動画が「MV」よりも再生回数が多いのは、「DTMの学び」が「月岡の音楽」よりも需要が多いからです。そして、需要量はそのまま、コンテンツの再生回数に正比例します。
クランとリオンさんは、おそらく数多の経験から「音楽をただ出しても届かない(需要がない)」ことに気づいていたのでしょう。だから最初は、音楽以外の需要のあるコンテンツを作る必要があった。そのために始めたのが、DTMレッスンの動画だったというわけです。
ギブアンドテイクの「ギブ」をまずはガンガン供給するのです。そして集まった人たちに、少しずつ「テイク」がもらえればいい。彼らの戦略は、今後音楽を伸ばしたい人へのひとつの指標となるでしょう。
自分ごととして考える
さあ、あなた自信はどうですか?
ひたすら「テイク」だけを求めていませんか?人の役に立つ「ギブ」の情報は出せていますか?
私はゼロカラカンパニーを始めてから今に至るまで、ずっと「ギブ」をし続けています。そして、これからも「ギブ」をし続けるでしょう。ギブして、ギブして、ギブして、そして、その先で何が見られるのかを楽しみに生きています。
みなさんも、自分にできる「ギブ」は何なのか、今一度考えてみてください!
では、来週もお楽しみに!