プロのライブから学ぶ

こんにちは!ゼロカラカンパニーの月岡です。
ゼロカラシティにご参加いただきありがとうございます。

このコラムはメンバー限定コンテンツです。
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今後のオフ会について

今週は定例会をお休みしてしまってすみません。

静岡県に帰省しています。しばらく入院していた祖母が退院し、ようやく会えるようになったと言うので急遽帰りました。久しぶりに会う祖母は少し小さくなった気がしましたが、話し口調や雰囲気は前と変わらなくて安心しました。

今朝は実家周辺を散歩してきました。ふと思い立って通っていた小学校まで歩いたのですが、子供の頃はとっっっても遠く思えた小学校が、大人の私には歩いて10分かからない「近所」でした。子供の頃はこの通学路が世界のすべてだったのに、世界はこんなに狭かったのかと驚かされました。

そのまま「子供の頃に行っていたあらゆる場所」を散歩して帰ってきたら、出発してから40分しか経っていませんでした。子供の頃の自分は、この40分を6年に希釈して遊んでいたんですね……。みなさんも地元に帰られた際には、小学校までの散歩、いろいろな発見があるのでおすすめです。


→地元では至るところから富士山が見えます。

 

定例会でお話ししている通り、今年は仙台を飛び出して東京などに行くことが増えそうです。地元である静岡県は東京から1時間で行けるので帰省も増えそうです。東京や地元に行くことが多くなれば、それだけ人と会える機会も増えるでしょう。

そこで、ゼロカラシティのオフ会は去年までのように「半年に一回ドカンと」ではなく、こまめにやることにします。来週は大阪でオフ会がありますので、来られる方はよろしくお願いします!その次は4/28(M3開催日)の夜か、あるいは3月に東京に行くことがあれば……。

 

プロのライブから学ぶ

BUMP OF CHICKENのライブに行ってきました。

会場はKアリーナ横浜という去年できたばかりのアリーナです。本当に素晴らしいライブでした。


→2万人いたらしいです。

 

BUMPのライブの良さをここから1万文字語ることも余裕でできますが、BUMPに興味がない人も多いと思うので、今日は「BUMPのライブで勉強になったこと」を紹介します。

私も僭越ながら5月にワンマンライブを控えていますので、今回はそういう目でライブを見てきました。スケールが違いすぎて参考にならないことも多々ありましたが、「ほえぇ〜〜」と思ったことを全部書いていきます。

 

①歌うときに喉仏が上がっている

ボーカルが大きなスクリーンに映し出されるたびに「いや喉仏めっちゃ動いてんな」と思いました。喉仏とは、男性の喉にある大きな突起のことです。

喉仏が上がれば上がるほど、声帯は閉じていきます。試しに今、喉仏を触りながら唾を飲み込んでみてください。はい、喉仏上がりましたね?その状態をキープして声を出してみてください。金切り声というか、グチャっと潰れた声になりませんか?

そうなんです、通常喉仏は「上げると歌いづらい」ものなのです。普通ボイストレーニングでは喉仏は「下げろ」と言われます。しかし、BUMPのボーカルは喉仏を「上げて」歌っていました。

→参考にこの動画の0:28あたりをご覧ください。

 

かなり驚きました。だってセオリーの逆ですよ。第一線のプロが、教科書で「NO」と書かれたことを堂々とやっているんです。

しかし当然ながら、生歌はそれはもう上手かったです。大袈裟でなく、BUMPの藤くんは私が生で見た中でも指折りの歌うまボーカリストです。声帯を閉めているとは思えない声量と伸びやかな高音。綺麗なビブラートと正確なピッチ。付け入る隙のないパーフェクトボーカルでした。

ライブの後気になって調べてみたところ「上げるメリット」もたくさんあることが判明しました。高音を出したい時やミックスボイスを使いたい時など。下げることだけが正解ではないんだとか。目から鱗でした。私、下げる以外あり得ないと思っていたので。

今は実家なので歌えませんが、仙台に戻ったら事務所で実験してみようと思います!

 

②ギターの音色が勝手に変わる

ギターの音色には「歪み」と「クリーン」があり、通常はギタリストが足元でそれを切り替えます。

しかし、どうもよく見てみると、BUMPのライブではリードギタリストが何かを踏んでいる様子はありませんでした。足元に何もないセンターステージで弾いている時も音色が切り替わっていたので、死角で見えなかったことはなさそうです。

よく聴くとクリーンと歪みだけでなく、ギターソロ用の音、コーラスをかけた音、ディレイのオンオフなども勝手に切り替わっているようでした。これはどういうことでしょう?

真っ先に思いついて、多分これしかないだろうと思う答えは「裏に切り替える人がいる」です。ギターはワイヤレスでつながっていたので、おそらくその接続先は足元ではなくステージ裏なのでしょう。きっとステージ裏にギターテックがいて、その人がライブに合わせてどんどんペダルを踏むなりで音色を変えているのだと思われます。

もしそうだとしたら、これはもうかなり豪快な話です。

 

まず第一に信頼がすごすぎます。これあの、シンプルに、みなさんなら人に任せますか?

だって、ギターテックが間違えてペダルを踏んだら、バラードのイントロで轟音ファズソロサウンドになるかもしれないんですよ?ギターのフレーズを考えたのも自分、音を作るのも選ぶのも自分、その上で最終操作は人に任せる。これは豪快と言わざるを得ません。相当深い信頼関係でないとできない所業でしょう。また、その人に求められる音楽的素質(リズム感など)も相当高いはずです。

 

そして第二に、BUMPくらい売れると「ギターのペダルを踏む専門の人」を雇えるというもはや笑ける事実です。

当然ですが、その人にも人件費がかかっており、そして「当日風邪を引いて休む」「操作ミスをする」などの莫大なリスクを踏まえても、専門の「切り替え師」を雇ってギタリストをのびのびプレーさせるという判断。あっぱれです。

BUMPのアリーナライブには必ずセンターステージがあって、メンバーはドラマー以外メインステージとセンターステージを自由に行き来しながら演奏するのですが、きっとその演出の必要に迫られた判断だったのでしょう。

もう一度言いますが、みなさんならできますか?

私がギタリストなら「いやいやいや、そいつが休んだりミスしたりしたら即終わりじゃん。怖いから自分で踏むよ、俺はセンターステージには行けなくていいからさ……」と言うと思います。でも、そこでYESと言える胆力もまた「プロ」なのでしょうね……。

 

③開演までの時間の過ごし方を考え抜かれている

これはBUMPというより会場の話なのですが、なんとKアリーナ横浜には入場後に入れるカフェやバーがあって、開演までそこでお酒を飲んだりして過ごすことができます。


→横浜の海を眺めながら開演前にビール。最高でした。

 

この体験、とてもいいなと思いました。言われてみればですが、ライブって「入場してから開演まで」の1時間弱がめちゃくちゃ暇なんですよね。いや、もはや苦痛と言ってもいいかもしれません。

椅子があればまだしも、スタンディングライブだと立ちっぱなしでスマホをいじるくらいしかやることがなく、ライブが始まる頃にはすっかり足がパンパンなんてこともザラでした。なんなら椅子があったとしても、硬くて冷たい椅子にずっと座り続けるのは普通に大変だし嫌です。

 

Kアリーナからは「開演までのストレスを限りなくゼロに近づけよう」とする努力が見て取れました。お酒やおつまみが買えるカフェや売店。余裕のあるフリーテーブルとやけに座り心地のいい椅子。そして窓からは一面に広がる海。正直、ライブが始まる前のビール一杯でかなり満足してしまいました。これだけできる入場券が売ってたら買うな、とすら思いました。

 

この学びは自分のライブにも活かせそうです。まず椅子は絶対に置くとして、きっとゼロカラコンピ参加者がたくさん来るのだから、相互に話しかけやすいしくみを作るとか、ゆったり過ごせる空間を作るとか、そういった「会場設営」のことも考え始める時期になりました。会場の渋谷LOFT HEAVENはお酒と料理にも力を入れているライブハウスなので、それを存分に活かした演出も考えられそうです。

私のライブに来てくれたすべての人に対して、ノーストレスな設営にしたいです。足をお運びいただいた際には、その辺りにも注目してお楽しみください!

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