こんにちは!ゼロカラカンパニーの月岡です。
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1日目〜到着→ベネチア〜
イタリア旅行は水の都ベネチアからスタートしました。
ベネチアは日本で言う沖縄です。橋を渡ってたどり着く独自文化の島。ポケモンのラティオスとラティアスがいたあの街です。
→到着は午後16時ごろ。少しだけ陽が傾いています。
初日はあまり時間がなかったので、ぶらりと街を散歩しました。ベネチアは(というかイタリアは)ほぼ石畳でできており、歩くだけで日本との違いを感じられました。街中に多くの露店が並び、観光客の食べこぼしを狙う鳩がそこらじゅうを歩いていました。
→ホテルの近くの広場。
→日差しが強いのでサングラスが必須。
ベネチアが水の都と呼ばれる理由は島のつくりにあります。島の中心を大きな河が貫いており、その河から派生する小さな水路が街中に張り巡らされています。移動は歩きまたは水上バスですが、お金持ちはゴンドラに乗れます。ゴンドラがこの街のタクシーです(でも1万円以上します)。
→恐ろしく高いゴンドラ。1€(ユーロ)は150円くらい。
ベネチアは、地球温暖化の影響でそう遠くない未来に水没すると言われています。知識として知ってはいましたが、実際に来てみると「あぁ、確かにそのうち沈むかもなあ」と思わずにはいられませんでした。というのも、水位が上がり、かつて陸地だったはずの場所が何ヶ所も浸水していたからです。エントランスがもはや水中にあり、長靴を履かないと入れないレストランもありました。日本に住んでいると実感が湧きませんが、地球温暖化は本当に進んでいるんだなと実感しました。
→島の中心を流れる大きな河。
→かつて陸地だったであろう場所。みんな長靴を履いている。
島全体が観光地になっているので、どこを歩いても楽しめます。特に私が「イタリアだなぁ〜」と思ったのは、ピザがスナック感覚で売っていることです。日本では、ピザは「ピザを食べるぞ」と思わないとお目にかかれないものですが、イタリアではピザの方からこちらへやってきます。自動販売機が滅多にないのですが、その代わりと言わんばかりにピザ屋が乱立しているのです。街中で喉が渇いたら、すぐ、ピザに出会えます。
→しかも安い。500mlの水と同じ値段でピザが買える。
ちなみに、イタリアで言葉が通じるかどうか不安でしたが、ほとんど問題ありませんでした!さすがに日本語はほぼ見かけませんが、基本的にはイタリア語と並んで英語が書いてあるので、文章が読めないということはありません。よく言われる「中学英語ができれば海外旅行はできる」は本当だと実感しました。学校の勉強って侮れないですね……!
→レストランのメニュー表。左がイタリア語で右が英語。知らない単語もなんとなく雰囲気で分かる。
そして肝心の物価ですが、上の写真をご覧いただければ分かる通りものすごく高いです。このレストランは高級ではなく一般的な価格帯なのですが、パスタは一皿2,550円からです。取り分けて食べる皿じゃないですよ?1人用のパスタがその値段です。ワインとおつまみも注文すると、お会計は2人で8,000円を超えてきます。これが今のヨーロッパ。円安も相まって恐ろしいことになってます。
→私はペペロンチーノを注文。火を吹くほど辛かった。
→部屋で飲み直し。スーパーで必ず売ってる人気の(?)ビール。
2日目〜ベネチアと離島〜
2日目は水上バスからスタート。水上バスとは言うものの、実態は普通に「船」です。朝9時、自動券売機で24時間券を買って意気揚々と乗り込みました。
→水上バスのりば。
→水上バスからの景色。
まずは世界最古と言われるカフェへ。味はもちろん世界観がしっかりしており、空間も合わせて素敵な体験ができました。外が見える席からはたまたまこの日やっていたマラソン大会が見え、ベネチアの活気が感じられました。
→カフェの内装がおしゃれ!
→チョコミントドリンクを注文。うまい……。
→マラソン大会と被った。
この日のメインは「ドゥカーレ宮殿」でした。ベネチアが国だった頃に使われていた大きな宮殿です。見どころは「天国」と呼ばれる世界最大の油絵。その横幅、なんと驚異の22m。実際にこの目で見るまでは想像もできませんでしたが、実際に見ると……
→でっっっっっかい!!
→というか空間そのものが広い!!
→ちっぽけな私。
圧巻でした……。
これは今後の写真にも言えることですが、生で見るのと写真で見るのとでは全然違います。躍動感、質感、匂い、周囲の音、そういったものが一緒に記憶に残るからこそ生はいいですね。「天国」の飾ってある部屋は、その部屋自体が天国かのような荘厳さがありました。
→趣味の悪い暖炉。
→怖すぎる絵。
→完全にBackroomsな道。
宮殿のあとは再び水上バスに乗って、ベネチア本島から少し離れた孤島へ。ガラス細工の島「ムラーノ島」と、カラフルな家の島「ブラーノ島」へ行きました。ムラーノ島はあまり写真を撮らなかったので割愛し、このブログではブラーノ島の良さをお伝えしたいです。
→夜のブラーノ島。カラフルな家はほとんどが民家。
→なぜかホラーっぽくなってしまった一枚。
私が特に好きだったのは海辺の景色です。遠くに見える本島を照らす沈みかけの夕陽は、この旅行でも屈指の美しさでした。今アコギがあれば曲が書けたのにと思いました。
→私が感動した海辺の景色。
→海を見てぼーっとする私。
すっかり帰りが遅くなってしまったので、この日はホテルの部屋で夕飯を済ませ、早々に眠りました。
→水上バスの時刻表。最初はわからなかった読み方も、帰る頃にはわかるように。
→翌朝。ベネチアの朝焼け。
→さようなら美しい街。
3日目〜フィレンツェ〜
3日目は朝にベネチアを出て、花の都フィレンツェへ。
フィレンツェはベネチアとは打って変わって、がっつり商業を感じる大都会です。高速鉄道で2時間ほどで到着しました。
→イタリアの新幹線こと高速鉄道。
→ホテルの屋上からフィレンツェを一望できた。
→フィレンツェの建造物はほとんどこの色。条例で統一されてる?
そういえば、まだジェラートに触れていませんでしたね。イタリアはジェラートが有名で、街中いたるところにジェラート屋があります。ピザ屋くらいあります。そしてジェラートはフレーバーの種類が多く、どれも大抵美味しいです。個人的には、結局定番のミルク味が一番美味しかったです。1個買うと500円くらいするのですが、3日目にもなると金銭感覚がイタリアナイズされているのでもはや高いと思いません。でも、今考えると500円って結構高いですね。高級ソフトクリーム「クレミア」と同じ値段です。しかし、それでも食べる価値はあると思いました。
→ミルク味のジェラート。甘くて濃厚でうまい!
→フレーバーは選び放題!
→冷静になると高いけど、観光地だから食べちゃう。
フィレンツェ初日のメインは「メディチ家礼拝堂」でした。メディチ家とは昔のイタリアの超大金持ち。大金持ちすぎて国政に口を挟んでいたという伝説の一家です。そんな一家の礼拝堂がこちら。
→でっか!!!!!!
→キリストの背後から。
→ちっぽけな私。
ベネチアの宮殿でも思いましたが、イタリアはとにかくスケールが大きいです。フロアも広ければ天井も高い。写真だと入りきらないので伝わりませんが、今これを読んでいるみなさんが想像している8倍は広いです。本当に。盛らずに8倍です。M3の会場より広いんじゃないでしょうか……。
→外に出たら雨が降ってきた。
→広場でまさかの馬に遭遇。
→ふらりと入った空間アート展。五感すべてに訴えかけるアートは圧巻。もちろん音楽は空間オーディオでした!
そして夕飯はステーキ屋へ。アジア人がたくさん訪れるというこのレストランは、なるほど確かに圧倒的な美味さでした。ワインも飲んですっかり上機嫌な私ですが、実は、私が元気だったのはここまでで……。
→500gのステーキ(注文は最低500gから!)
→こちらもイタリア名物のラザニア。
→これがイタリア最後の笑顔になるとは……。
4日目〜体調不良〜
4日目。完全に体調を崩しました。
朝食会場で異変に気がつきました。8時間寝たのに全然疲れが取れていません。最初は筋肉痛かと思いましたが、痛いのは筋肉ではなく皮膚でした。風邪を引いたとき特有の、服に触れた肌がピリピリするあれです。瞬く間にそれは全身を覆い、身体中の皮膚が裏返ったかのような痛みと、とてつもない倦怠感に襲われました。
急遽、私だけ午前中の美術館をキャンセルし、ホテルで休むことにしました。この美術館は妻が一番楽しみにしていた場所だったので、たいしたことないから行ってきてと妻は観光に行かせ、私はホテルで寝ていました。少し寝たら良くなったので、昼から妻と合流し、日本食を提供するレストランへ行きました。
しかし、風邪はよくなっていませんでした。ランチの最中に再び身体中が痛み出し、今度は呼吸も苦しくなってきました。強烈な寒気に襲われ、たまらず妻にダウンを買ってきてもらい、くるまってレストランの席でダウン。店員さんのご好意でしばらく席で寝かせてもらいました。この時間が一番しんどかったです。妻の買ってきてくれた薬を飲み、そのまま3時間ほど意識を失いました。
→異変に気がついた私。
→完全にダウンした私。
私は体力がないのだな、と改めて実感しました。昔からこうなのです。子供の頃、家族旅行で福岡に行った際に私が体調を崩してパァにした記憶が蘇りました。とにかく環境適応力がないのです。いやもう、本当に情けないです。よりによってイタリアでこうなるとは……。妻はまだフィレンツェで行きたい場所たくさんあっただろうに申し訳なさすぎる……。
妻と店員さんのサポートの甲斐あって、なんとか動けるくらいまで回復した私は朦朧としながら高速鉄道に乗り込みました。この日のうちにローマへ移動しなければならなかったからです。車内でもたっぷり眠り、ローマではスーパーで栄養のありそうなものを買い込んでホテルで早々に眠りました。
そして……。
5日目〜ローマ〜
蘇生しました。
昨日の写真と比べてみましょう。目の光が全然違います。
闇堕ちしたキャラみたいにハイライトが消えていた昨日の写真から一転。無事に動けるようになりました。ということで、気を取り直してローマを観光します!
まずはローマから電車に乗って、かの有名なバチカン市国へ。世界で一番小さな国です。目的はバチカン美術館。ローマのみならず世界中のさまざまな美術品が飾ってある大きな美術館です。
→こういう道が無限に続く。
→有名なラオコーン!
→神は天井に宿る。
→私がいいなと思った絵。iPhoneで撮ると色味が変わってしまうので、本当はこんな感じじゃないのですが……。
そしてランチはカルボナーラ。実はまだ食べていませんでした。チーズの味が日本と違うので全然別物で驚きましたが、個人的には日本の味の方が好きでした……!
→本場のカルボナーラ。
ランチの後は歩いてスペイン広場へ。有名な階段があるところです。ここはショッピング街となっており、昨日買えなかった家族へのお土産を買いました。そして、ふらりと入ったカフェで注文したティラミスが絶品でした。ジェラートといい、イタリアはデザートがどれも絶品です!
→スペイン広場の有名な階段。
→ものすごく濃厚なティラミス。
→階段の上からの景色。ローマはイタリアの東京。
そして、この日は新婚旅行最大のトピックス、高級イタリアンでのディナーが待っていました!
イタリア最後の夜だからと背伸びして予約したレストランへ、私たちは意気揚々と向かいました。
正装の店員さんに2人がけのおしゃれな席に通され、ワクワクしながらメニューを開きました。すると、何やら今までとは打って変わって文章が読みづらく……。おそらく高級店だから小難しい素材や単語を使っているのだろうと判断した私たちは、店員さんに「イタリアらしいおすすめの前菜をください」と注文しました。
まもなくすると、小洒落たシーフードのプレートがやってきました。
いきなり値段の話で恐縮ですが、この一皿で5,500円くらいします。左奥に見えるのはカプレーゼでしょうが、他はひとつも見当がつきません。さあ、高級イタリアンの味とは……?私は手始めに、手前に見える野菜で巻かれた何かに口をつけました。
ぱくっ。
こ、これは……?
まずい。
え?嘘でしょ???
一旦落ち着きましょう。もしかしたら、昨日の風邪で味覚がおかしくなっているのかもしれません。もう一口食べればきっと大丈夫。だって、5,500円もするプレートがまずいはずないですから……。
気を取り直して。
ぱくっ。
いや、これまずいわ!!!!!!
ごめんなさい!!!!まずいですこれ!!!!!
巻いてある葉っぱはひたすらに苦く、中に包まれたソースは比喩ではなく、腐った牛乳の味がしました。
妻も難しそうな顔をしていました。さっきからお互い一口も飲み物を口に運んでいません。楽しかった会話は一切なくなり、妻はしきりに「店間違えた……?」と首を傾げはじめます。私はなんだか頭が痛くなってきました。よく見るとなんでこんなに写真暗いんですか?
結論を言うと、このプレートで口に合うものは左奥のカプレーゼだけでした。あとは大変申し訳ないですが、二口目を食べるのは難しかったです。妻は持ち前の根性で完食していましたが、私にはどうしても無理でした。こ、これが高級イタリアン……。国が変わると美味の方向性も変わることを、身をもって勉強させてもらいました。
でも、新婚旅行で一生忘れられない思い出ができたので、これはこれでかけがえのない時間でした。妻とは帰国してからもこの店の話題で爆笑しあっています。
最終日〜ローマ→帰国〜
最終日は写真をダイジェストでお送りします。
→トレビの泉。
→神殿。
→大きな広場。
→コロッセオ。
→遺跡。
→ピザ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ちなみにこの後、飛行機が遅れて乗り継ぎがギリギリだったり、スーツケースが日本に到着しなかったりとトラブルが相次いだのですが、なんとか無事、帰国することができました。ちなみに帰国して最初に食べたのは焼きそばと納豆巻きでした。
イタリア、よかったです。「なんだ、別に行こうと思えば行けるんだ」と思いました。ヨーロッパに初めて行ったのですが、結局は同じ地球上の、同じ人間が暮らす街だなと感じました。綺麗な景色があって、美味い飯があって、経済活動があって、そういった面で、本質は日本と変わらないように私には見えました。
ただ、もちろん使う言葉、金銭感覚、味への感度、無礼とされることなどが細かく違ったりしますが、そういった違いを恐れて渡航を躊躇するのは、非常に勿体無いことだなと思いました。だって、別に根っこは日本と変わらないのですから。飛行機に乗れば必ず着くのですから。もちろんお金はかかりますが、海外旅行って、もっと気持ちの面ではフランクに行ってもいいのかもしれないと、そう思わされる旅でした。私はもっと体力をつけねば。そうしたら、今度は別の国に行ってみたいと思わされる、つまりとても素敵な旅でした。