今、音楽を聴いてもらうには「すりこみ」しかない。

こんにちは!ゼロカラカンパニーの月岡です。
ゼロカラシティにご参加いただきありがとうございます。

このコラムは、ゼロカラシティのメンバー限定コンテンツです。内容はメンバー以外に漏らすことのないようお願いします。

 

さて、今回のテーマは「今、音楽を聴いてもらうには「すりこみ」しかない。」です。

 

音楽を聴いてもらう3つの方法

いつかの動画でもお話ししましたが、基本的に、現代人が新しい音楽を聴く方法は以下の3つに分類されます。

 

  1. ストリーミングサービスのレコメンド
  2. 仲間の作品
  3. 有名な作品

 

1はたとえば「Apple Music」「Spotify」等のことです。使っている方は分かると思いますが、これらのサービスは自動であなたが好きそうな音楽をおすすめしてくれます。Spotifyに至っては勝手に流してくれるそうです。
これらのレコメンド機能によって出てきたジャケットが好みだったり、聴いたことのあるミュージシャンだったりすると「おっ?」と人は食いつき、その音楽を聴きます。

 

また、2は分かりやすく「ゼロカラシティメンバーの音楽」ですね。私たちは同じ街に集まった仲間です。ミュージックエリアでは毎日のように新曲がアップされていますが、ほとんどの曲にしっかりと反応がつき、コメントをもらっている方も多くいらっしゃいます。
おそらくTwitterやYouTubeでは、あなたのフォロワーがよほど多くない限り、ここまでの反応はもらえないでしょう。ゼロカラシティはまだ100規模の小さな街ですが、仲間意識が強いので、音楽を聴いてもらえる可能性も非常に高いです。私も、全曲ではありませんが、みなさんの音楽を聴かせていただいていますよ。

 

さて、本題はここからです。

 

3の「有名な作品」ですが、この聴き方には、今までの2つと大きく違う点があります。

なんだか分かりますか?

 

それは「自分から聴いた覚えがないのに、いつの間にか知っている」という点です。

あれ?俺いつの間にこの曲知ってた?

あいみょんの「マリーゴールド」を知ったのはいつですか?

髭男の「Pretender」を知ったのはいつですか?

瑛人の「香水」を知ったのはいつですか?

 

明確に答えられる人は少ないと思います。ほとんどの方は「いやあ、気づいたら知ってたんだよね」と答えるはずです。

私もそうです。日本人なら誰でも知っているこの曲たちを、いつの間にか知り、いつの間にか「♪ドールチェアーンドガッパーナ〜」と歌えるようになっていました。

 

でも、不思議なことに、私はこれらの曲を一度も「自分の手で再生した」ことはありません。

「今日は『香水』が聴きたい気分だな」と、香水をYouTubeで探してタッチしたことはありません。それどころか「香水」が好きかと言われると、別に音楽としてそこまで「大好き!」な訳でもありません。

しかし、私は香水を歌えます。ワンコーラスなら多分、歌詞を見ながらなら歌えます。メロディもリズムも、イントロのギターリフも頭に入っています。

 

不思議ですよね。なぜ私は「香水」をこんなにも「知っている」のでしょうか?

「すりこみ効果」の素晴らしさ

答えは至ってシンプルです。

 

「香水」は私に「すりこまれている」のです。

 

「マリーゴールド」も「Pretender」も、ついでに書くと「女々しくて」「マツケンサンバ」「ラッスンゴレライ」も…、完璧なまでに「すりこまれている」のです。

 

「すりこみ」とは何でしょうか?

それは、「繰り返し聞かせることで、脳に無意識レベルで定着させる」というハッキング技です。

 

みなさんは、家に帰る道のりを考えながら歩いていますか?「この駅で降りるぞ」「この信号を右に曲がるぞ」と、いちいち意識していますか?

おそらく答えは「していない」でしょう。何度も繰り返し行ってきた行動は、脳に「定着」し、あるときから自動でこなせるようになります。ぼーっと歩いていても気づいたら家に着いているのは、そのためです。

 

これは音楽でも同じです。みなさんは「香水」を何回も、何十回も、人によっては100回くらいは聴いています。

1回1回の記憶定着量なんてちっぽけなものですが、それが積み上がっていくと、気づいたらワンコーラスくらい歌えるようになっているのです。たとえその間に「香水を歌えるようになりたい!」と思っていなくても、です。

 

ここに「好き嫌い」はあまり関係ありません。どんな曲でも、何回も聞けば必ず覚えます。もちろん好きな曲の方が覚えるまでの試聴回数は少ないでしょうが、最終的には好きも嫌いも関係なく、どんな曲でもある一定回数の試聴をもって覚えます。

極端な話、毎朝必ず「香水」を聴いていれば、1年後にはほとんどの人が「香水」を歌えるようになります。これは、みなさんがいまだに子供の頃に聴いたアニソンを覚えていることからも明らかです。

 

…では、ここからがこの記事のサビです。

 

みなさんは『いつ』そんなに「香水」を聴いていたのでしょうか?

現代の妙技「ステルスパワープッシュ」

まず書いておきたいのが、「ステルスパワープッシュ(以下:ステパ)」は私の造語です。外で使うと恥ずかしい思いをするので、気をつけてください。

 

さあ、「ステパ」とはなんだと思いますか?

 

「ステルス」は「ステルスマーケティング(ステマ、と呼ぶほうが馴染み深いかもしれませんね)」にも使われるように、「さりげなく」「しれっと」とか、そういう意味です。テレビCMのように「これ買ってよ!」と言うのが「ダイレクトマーケティング(ダイマ)」で、YouTuberが自分のブランドの服を着て、でもそれには特に触れず動画に出るのが「ステマ」ですね。

 

そして「パワープッシュ」は、ラジオ世代の方には馴染み深いと思いますが、一定期間、同じ曲だけをずーっとかけ続けることです。「今月のパワープッシュは月岡彦穂さんです!」と言ったら、もうその月は月岡彦穂の音楽ばかりがガンガン流れます。これが昔から使われている音楽宣伝の伝統芸「パワープッシュ」です。

 

この「ステマ」的考えと「パワープッシュ」的考えを融合させたのが「ステパ」です。要するにステパとは、「しれっと同じ曲をかけ続ける」という意味です。

 

おそらくみなさんは、このステパによってあらゆる曲を覚えてきたはずです。「香水」は各プラットフォームに拡散され、当時はオンラインオフライン問わず、みんなが「香水」を口ずさんでいましたね。そこに広告宣伝の意思などなく、です。

 

なんなら「香水」の原曲を聴いたことがない方もいるかもしれません。でも、きっとそんなあなたも「香水」は歌えます。なぜなら、しれっと歌われる「香水」だけで、メロディを覚えるのには十分だからです(もちろん「香水」のメロディが覚えやすくキャッチーだったことも起因しています)。

 

「ステパ」は強烈な宣伝効果を持っています。私は、現代日本で最も有力な音楽宣伝ツールは、間違いなく「ステパ」だと確信しています。2020年以降に流行っている音楽は、ほぼすべて、この「ステパ」で広まったからです。

 

…であれば、私たちが「ステパ」を使わない手はありません。

 

しかし「音楽を毎日のようにしれっと発信できる場所ってどこ?」とお思いの方も多いでしょう。

 

私の中で結論は出ています。それは「BGM」です。

 

YouTubeのBGMは、最強のステパエリアです。さて、みなさん、ここでゼロカラカンパニーの最近の動画を何本かご覧ください。

 

 

…見ましたか?

BGMが固定されているのに、お気づきでしょうか?

 

 

最初に流れる無難なフリーBGMはまあいいとして、最後まで見ると、必ず流れる音楽があります。

 

それは「ゼロカラシティテーマソング」です。

現在はおつさらさんとBlueBeakさんの合作がテーマソングになっており、これが全動画で流れています。汎用BGMよりも、少し音量も上げてあります。さりげな〜く、主張させています。

 

もし、私の動画を毎回エンディングまで見てくださっている方がいれば、きっとあなたは、このテーマソングを口ずさめるはずです。「♪たーびにーでーよーう」と歌えるはずです。

 

さあ、みなさんも「ステパ」、始めてみませんか?

 

もしくは、来期のテーマソングを全力で勝ち取ってください!!

ゼロカラカンパニーが全力でステパします。決戦は11〜12月頃予定です。

 

では、来週もお楽しみに!

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