歌録り/ 総集編

こんにちは!ゼロカラカンパニーの月岡です。
ゼロカラシティにご参加いただきありがとうございます。

このコラムはメンバー限定コンテンツです。
内容は外部に漏らすことのないようお願いします。

歌録り

先日、とあるギタリストの方を招いて1曲レコーディングをした。

リリースは来年の春頃、たぶん次のゼロカラコンピに入れる。あとは歌録りを残すのみで、相変わらずこれに苦戦している。

歌録りが思い通りに行くことはほとんどない。私は決して歌唱力が高いボーカリストではない上に、一発でOKテイクを出せるほどの勝負強さも持ち合わせていないから。

だから私の歌録りは気の遠くなるようなテイク数を重ねる。歌っては録り直し、歌っては録り直し、歌っては録り直し、歌っては録り直し、水を飲み、歌っては録り直し、歌っては録り直し、歌っては録り直し、歌っては録り直し、歌っては録り直し、歌っては録り直す。結局その日OKテイクは出ず、翌日に持ち越し。翌日も歌っては録り直し…。

でも、必ず最後にはOKテイクが出る。経験上それを知っているから、どんなにNGテイクを連発しても構わず歌い続ける。最後まで続ければ必ず勝てる戦いを途中で降りる理由などない。この楽曲の歌録りは今日で4日目になる。必ずいつかできると信じ、今日もマイクの前に立つ。

昔はもっと酷かった。OKテイクが出ずにお蔵入りした曲が私にはたくさんある。しかし、ここ1年ほど真面目にボイトレをしていることもあり、まだまだ成長の余地はあるとはいえ、昔は歌えなかった曲が歌えるようになっていることが増えてきた。

 

 

先日のオトナリダンギで2018年にお蔵入りになった「たばこ」という曲を演奏したが、この曲はまさに、当時歌唱力が足りずにお蔵入りになった曲だった。

動画内で当時のボイスメモが流れるが、それはもうひどい歌声で笑ってしまう。細くてペラペラで機械のような歌。これはお蔵入りするよな…と5年ぶりに聞いて痛感した。

撮影前日、試しに自宅で弾き語りをしてみたら手応えがあったのでこの曲をチョイスした。ありがたいことにコメント欄での反応も良く、これは来年のうちに必ずリリースしようと決めた。

2018年当時もボイスメモを友達には聴かせていたがあまり反応は良くなかった。当時NOだった曲が5年経ってYESになった理由としては、聴き手の好き嫌いや時代の風向きもあるだろうけど、おそらく”歌”そのものによる印象の変化が大きいのだろう。長利くんが「大人になった」と動画内で言ってくれたが、自分でもそう思う。

「たばこ」はきっと大人が歌う方が合うのだ。曲も人も程よく熟すことで響き方が変わって化ける曲がこの世には(あるいはこの世に出ていない曲でも)ごまんとある。私のボイスメモにはまだまだそういう曲があるのだろうし、きっとこれを読んでいるあなたのボイスメモにもあるはずだ。たまにはボイスメモを見返してみると、面白い発見があるかもしれない。

 

総集編

映画「進撃の巨人 完結編THE LAST ATTACK」を観てきた。

諫山創先生の超大作「進撃の巨人」は2009年に連載開始し、2013年にはアニメがスタートしてこれが大ヒット、原作が2021年に完結すると、アニメも後を追うように2023年に完結し、約14年かけてファンを楽しませてくれた。

先日私が観た映画は新規エピソードではなく、アニメのラスト6話をノーカットで繋げた作品であった。もちろんラスト6話はアニメでも漫画でも全て観ていたのだが、大迫力のスクリーンで観てみたかったし、何より、「進撃の巨人」にはたくさん楽しませてもらったのでその感謝も込めて映画館まで足を運んだ。

最近こういった、既存エピソードをノーカットで繋げただけの映画をよく見かける。観ていないけど確か「ぼっち・ざ・ろっく!」もそうだったはずだ。最初は正直、そんなのあり!?と思っていたが、行ってみるとこれがかなり良かった。ノーカットであること・映画館であることによる没入感はすさまじく、「進撃の巨人」の映画は140分ほどあったのだが、体感は本当に90分くらいだった。

 

もしかしたら、『既存コンテンツを繋げたコンテンツ』って、意外と需要があるのかもしれない。思い出すのは今年の夏にアップしたこの動画。

 

 

今年の1月から6月までアップし続けていたDAWソフト「LUNA」の解説動画を繋げて1本にした総集編なのだが、再生回数は個別動画の中央値より高いし、高評価率も97%とかなり好評だ。正直この総集編はアップするかどうか迷っていたのでこの結果には驚いた。「手を抜くな!」「こんな動画価値ねえよ!」といったリアクションが返ってくる覚悟をしていたのに。

しかし、一視聴者の気持ちになってみると、なるほど確かに総集編はありがたい。まず、1本目をスルーして2本目以降から見つけてくれた人の「1本目見てないしまあいいか…」という気持ちに寄り添える。尚且つ、ほとんどの視聴者は熱心に特定のYouTubeチャンネルを追いかけていないので、6本スルーしてしまった人への7本目のアプローチになっている。「総集編ってなんか役立ちそうだから保存して後で見よう」と思ってくれる人も多いだろう。

たぶん私の体感以上に、世の中の人たちは総集編が好きだ。私が今まで文化として通ってこなかっただけで、普通に「あるもの」なのだ。この感覚は今年身につけた感覚の中でもだいぶ革新的で、来年以降の私の音楽活動やYouTube活動に大いに役立つだろう。

例えば、私のショート動画を繋ぎ合わせて1本のロング動画にしてもいいのかもしれない。コード進行解説シリーズを音楽ジャンルごとにまとめてみるとか。あまりやってる人見たことないけど、実験してみる価値はありそうだ。ダメなら引っ込めればいいだけだし(←ここ重要!)

映画「進撃の巨人」は、その感覚をギラっと光らせてくれたいい映画だった。ああなんだ、自分も総集編大好きじゃん。もっと柔軟に広い視野を持って活動を続けていきたいと思わせてくれた、映画「進撃の巨人」は本当に素晴らしい作品だった。

PAGE TOP