こんにちは!ゼロカラカンパニーの月岡です。
ゼロカラシティにご参加いただきありがとうございます。
このコラムは、ゼロカラシティのメンバー限定コンテンツです。内容はメンバー以外に漏らすことのないようお願いします。
さて、今回のテーマは『ゼロカラコンピ準備の裏側をリアルタイム実況!』です。
ゼロカラコンピの準備(今日まで)
今回のゼロカラコンピは応募総数241件。
おかげさまで歴代最高を更新しました!応募してくださったみなさん、本当に本当にありがとうございます!!
ここから記入漏れや料金未払いなどで10人弱がキャンセルになっても、230組くらいは参加する見積もりだ。2020年にちんまりと始めたゼロカラコンピがこんなに育つとは思ってなかった。
まだまだ成長過程だけど、ゼロカラコンピがDTMerたちに与える影響力が大きくなっていることは素直に嬉しいし、それに見合うイベントにしていかなきゃなと思う。年内500人達成のためにできることは全部やっていこう。現在はそのためにさまざまを仕込んでおります…。
つい先ほど、希望者への個別アドバイスを書き終わった。4月1日から今日までの5日間、起きている時間はほぼ全てアドバイスに捧げたと言っても過言ではない。たぶん本一冊分以上の文字数を書いたはずだ。動画の更新がなくてごめんなさいね。
今までのアドバイスは「よかったところ」と「改善すべきところ」を分けて書いていたのだが、今回からは「どんなアドバイスが欲しいか」をオーダーできるようになったので、そのフォーマットを崩して自由に書くようにした。
体感では、一番多かったアドバイス希望点は「ミックスマスタリングに自信がないので気づいたことがあればなんでも言ってください」だ。みんな指標が欲しいんだなと思った。たしかに、耳が肥えていない頃は自分のミックスがいんだか悪いんだかもわからないもんな…。その気持ち大いにわかる。私も逆の立場だったら同じオーダーをしていたかもしれない。
一方で、かなり細かくオーダーしてくれる人もいて、こういう人へのアドバイスは書きやすかった。そして傾向として、細かいオーダーをする人ほど楽曲のクオリティが高いこともわかった。自分に何が足りないかをわかっている人は、やはり音楽への解像度が高いのだ。賞やグランプリの候補も出揃っているが、やはりオーダーを長文で書いている人は多かった。(オーダーが長いことを理由に選んでいるわけではありません。念のため。)
音楽にアドバイスを書かせていただくのはとても難しい。いくら書いても慣れるということがない。DTMerはひとりひとり見ている世界が異なり、信じる神も異なる。私のアドバイスが的確に刺さる人もいれば、「なんか違うんだよなぁ」と思う人もいる。
しかし、私と違う村の人に対して、そちら側へ媚びたようなアドバイスを書くのは違うような気がしている。仏教徒がキリスト教徒の信仰心を本当の意味で理解することが困難であるように、ハードロック村の人がヒップホップ村の文化を真に理解することは難しい。「わかる」と安易に言うようならそれは欺瞞だと思う。
私が住んでいるのはロック村とポップ村なので、そこの住民とはかなり話が合う。隣国のオルタナ村やフォーク村やEDM村の住民ともある程度仲良くできる。しかし、ジャズ村やクラシック村、ヒップホップ村の住民はかなり遠い存在だ。彼らに適切なアドバイスをするのは難しい。アドバイスだからといって「ジャズってこうだよね」などと安易に発言するのはよろしくない。
こういう時、私は私の村の作法で話をするしかない。新鮮な気持ちで先入観なく音楽を聴き、ジャンルの枠をできるだけ気にせずに思ったままのことを言うのがいい。それが真に音楽と向き合うということだと私は思っている。アドバイスが響かなかったらゴメンナサイと思うが、それは相性の問題なので仕方ないと思う。その場合、アドバイスに価値を見出せない人にも楽しんでもらえるように、ゼロカラコンピ全体をカスタマイズしていく方向性になるはずだ。
ゼロカラコンピの準備(明日から)
明日からもやることは山積みだ。
まずはなんと言っても収録アルバム、賞、グランプリの決定。おおよその候補は出来上がっているのだが、一晩寝かせて吟味する必要がある。まだまだ何度も候補者の音楽を聴き、これ以外ない!と心の底から思える人選になるまで粘るつもりだ。この記事を書き終わったらその作業に戻ろう。
そしてそして、なんといっても前夜祭の準備。前夜祭の準備って具体的に何?という方のために箇条書きにすると、
- タイムテーブル制作
- スライド制作
- OP映像制作
- ゲネプロ
の4つが主な作業となる。なんかこうして書いてみると大したことなさそうだが、タイムテーブル制作はもう、それはそれは頭を使う作業だ。決められた時間の中でアレをやってコレをやって、この時間までにソレを終わらせなきゃいけなくて、その間にダレがアレをやっておいて……という当日の流れを頭の中で完璧に再現する必要がある。生放送なのでトラブルが起きた場合のサブプランも用意し、パーフェクトな状態で長利くん(前夜祭の司会進行役兼スタッフ)に渡さなければならない。
前夜祭のタイムテーブルが作れるの、いま世界中で私だけだろうな。ゼロカラコンピが何たるかを完全に理解し、長利くんの性格や得意不得意もふまえ、2人および参加者の諸々のリソース配分ができる人間。ちょっと私以外に思いつかない。だからここに人員を増やすことはしばらくないだろう。教えることが多すぎるからだ。そしてここを尖らせれば尖らせるほど、ゼロカラコンピは誰にもマネできなくなる。これはとてもいいことだ。
長利くんも忙しいだろうに協力してくれてありがたすぎる。彼はゼロカラコンピのことをいたく気に入ってくれており、コンピ参加者のYouTubeを訪れて楽曲を聞いたりしているらしい。なんていい男なんだ。
前夜祭は長利くんのスタジオを使わせてもらえて本当に良かった。最近ゼロカラコンピに初参加した人は信じられないかもしれないが、前々々回(テーマ:雨)まではYouTubeライブと同じ画角でものすご〜く質素にやっていたのだ。アーカイブもあるので良かったら見てほしい。私ですら、画変わりがなさすぎて最初から最後まで見るのはしんどいくらいだ。
前夜祭は評価も高く、着実に進化しているのでもっともっと力を入れたい。今回から新企画もありますよ。
ゼロカラコンピは優秀なスタッフに恵まれている。200人超えの規模感になると私ひとりで運営するのは難しい。去年の夏くらいからこの未来を予見してスタッフを入れておいて本当によかった。
ゼロカラコンピ500人を目指すなら、500人が参加できる体制にしなければならない。スタッフを増やしているのも、全曲コメントがなくなったのも、Discordでメッセージのやり取りができるようになったのも、すべて500人を見据えてのこと。500人全員に動画でコメントをするのは現実的でないし、500人が一斉にYouTubeのコメントを書いたらメッセージはどんどん埋もれて自分への言葉が見つからないだろう。その未来を回避するために今回からスタートしたDiscordが、うまく機能するといいなと思う。
とはいえ、ゼロカラシティのみなさんの活発さと暖かさを見ているので、実はあまり心配はしていないのです。配信後はぜひDiscordを使ってくださいね。シティの人たちが率先して動かしてくれると「雰囲気」がわかってみんな書き込みやすいと思うので!
配信がたのしみ!
あと17日で配信となる。
たぶん当日まで色々なトラブルがあるんだろうけど、そこも含めて楽しんでいこうと思う。私はすごく貴重な体験をさせてもらっている。
何度か言っているけど、私にとって、ゼロカラコンピが一番楽しい仕事だ。これをできるだけ長く太く続けていくのが私の使命だと思っている。絶対にDTMerの文化にするぞ。
では、配信までお楽しみに!